Interview

青山
職種:調達
部門:調達部門
専攻:国際日本学部 国際日本学科
「何度同じことを聞いてもいいから、わからないことは聞いてね」
“世界的に活躍している会社”。それが学生の頃、私がデンソーに対して抱いていたイメージでした。大学で多文化共生論を学んでいたこともあり、就職活動で重視していたのは、グローバルな視点を持って仕事ができる環境であること。愛知県出身なのでデンソーの名前は馴染み深かったですし、自然と就職先の選択肢に入っていました。とはいえ、最終的に「ここだ!」と決めたポイントは“人”です。OB訪問や面接の場で、実際に社員と話して感じた人柄のよさ、社風の柔らかさに惹かれて入社を決意しました。
事務系総合職(現 ポテンシャルコース)として入社し、配属されたのは調達部門でした。以来、入社8年目の現在に至るまで調達の職務を担っています。初めは「そもそも調達とは一体どのような業務だろう?」「技術的な要素もあると聞いたが大丈夫かな?」と、ドキドキしていました。詳細を知るにつれ、さまざまな部門の人と関わり合う仕事であり、規模も裁量もすごく大きい業務であるとわかりました。責任もきっと大きいだろうけど、主体性をもって働けそうだなと感じ、ドキドキはいつしかワクワクに変わっていました。
調達という未知の分野に飛び込み、真っ先に感じたのはやはり“人”の魅力でした。先輩がOJTで仕事を教えてくれたのですが、私が何を質問しても否定せず、常に声をかけやすい雰囲気をつくってくださったのです。「何度同じことを聞いてもいいから、わからないことは聞いてね」と安心させてくれて、私の質問が的外れなら、「そういうときは、こんな風に質問した方がいいよ」と諭してくれる。まさに手とり足とり育成していただいたと感じます。聞きたいことを自由に聞くことができ、知識がどんどん増えていくことで確かな成長実感があり、毎日が本当に刺激的でした。
一人ひとりに丁寧に向き合って、組織全体で次の世代を育てていこうという姿勢はデンソー全体の組織風土の象徴だと感じました。今思い起こしても、1年目のあの日々が、間違いなく今の私の土台をつくってくれたと思っています。
2年目の試練で体感した、チームワーク
調達の業務は多岐にわたり、社内外のさまざまな人と関わります。私たちのミッションは、簡単に言えば、デンソーがつくる製品の材料を仕入れること。具体的には、新規アイテムの調達に向け、部品や原材料を提供してくれるサプライヤーを開拓、評価、選定し、価格交渉やリスク発生時の対応を行い、安定調達とコストダウンを実現していくことです。また、それらに伴って将来に向けた調達戦略の検討・立案も担います。調達グループ全体での発注額は年間4兆円程度にまで至ります。
調達する部材ごとに担当は分かれますが、それでも責任は大きいです。ただでさえ1~2年目には荷が重い中で、最初の試練がやってきました。長くお取引をさせていただいていた、あるサプライヤーの海外拠点が突然閉鎖することになり、新たにサプライヤーを探さなければならなくなったのです。私たちが“リスク案件”と呼ぶ類のもので、調達部門にとって最も大変な仕事の一つです。
閉鎖するのが”海外拠点”ということは、そのサプライヤーから購入するのもデンソーの海外拠点です。そのため、自分自身が品物を直接目にしたことがなく、またリスク対応に必要な詳細データも手元になく、リスク影響の全貌が掴めない状況でした。手触り感がなく、正直に言って何から手を付ければ良いかも分からない状態でした。とはいえ、何としてでも乗り越えなければならない事態。「私がやるしかないんだ」と腹をくくりました。
室長や課長といった上司はもちろん、その拠点に赴任したことのある先輩にまでアドバイスを仰ぎました。そして、別のサプライヤーとのお取引開始に向けて、技術部門には品質などの評価をお願いし、営業部門には納品先への説明をお願いしにいく。それぞれに対して、まず起きたことを整理し、丁寧に説明していきました。
とにかく関係するさまざまな部署の方々に協力を依頼し、なんとか解決——。渦中では考える余裕もありませんでしたが、振り返れば、調達担当者として携われたことは私にとって大きな意味があったと思います。調達の仕事は周囲の協力なくして成り立たないということ、たとえ苦境に立たされても力になってくださる方々の存在があるということを感じました。
それぞれの想いが、デンソーをつくっている
たくさんの人に支えられた1~2年目を経て、一通りの経験をし、3~4年目ともなると私も後輩を教える立場になっていきました。とはいえ、まだ技術や経験の面では不足している部分がたくさんあるのも確かです。未知への挑戦は続き、その度に“新しい何か”を掴んでいく必要があります。1~2年目に突然の困難をくぐり抜けた翌年、また同じような事態に見舞われました。解決のプロセスは似ているのですが、そこから得た学びはより深いものになりました。
あるとき、お取引を続けてきたサプライヤーさまが撤退することになり、新たな調達先を探さなければならなくなりました。ここまでは前年と同じ状況です。しかし私も3年目。いつまでも上司や先輩に頼ってばかりはいられません。今度は自ら情報を探すとともに、関係性を築いていた商社に相談しました。「こういうものをつくることができるメーカーを知りませんか」と尋ね、複数の候補をリストアップしていただき、候補メーカーの方との面談の機会もいただきながら、新たな協業先を自ら検討し、関係各所に提案することにしました。
選んだのは、デンソーがこれまでお取引をしたことがないメーカーでした。デンソーには、仮に競合他社が採用する材料と比較し低価格のグレード材であっても、引けを取らない製品に仕上げるほどの技術力、競争力があると自信をもっています。一方で、品質を何よりも大切にしていて、技術部も品質保証部も営業部も、新規のお取引には極めて慎重です。もちろん納品先である完成車メーカーも品質を大切にしていますので、そう簡単に首を縦には振ってはくれません。既存の製品のほんの一部の材料を変えるだけでも、承諾を得るまでの道のりは長く険しいです。もちろん、サプライヤーにも当社と取引をするメリットを感じていただかないといけません。
そこでまず、技術のことなら技術部の人に、品質のことなら品質保証部の人にヒアリングをしました。各々の部門に責任区分があり、反対する理由も同じではありません。それぞれにとって何が懸念材料なのか? どんなデータがあれば納得できるのか? 納品先にはどんな説明が必要なのか? 一つひとつ理解し、問題点をつぶしていくことにしたのです。条件を揃え、話しぶりを変え、交渉を重ね、取引先だけでなく社内にも営業をかけるつもりで挑みました。
結果的にすべての懸念点を解消し、採用に至ったときは言葉にできないほどの達成感で満たされました。この経験を通して知ったことは、それぞれの部門の“想い”です。それまでも、「品質が大切だ」「デンソーの強みは技術力だ」と頭ではわかっているつもりでいました。他部署のスペシャリスト達が日々何を考え、行動し、どんなマインドをもって働いているのか。彼ら彼女らの生の言葉を聞き、相手の立場で考えることによって初めて、品質や技術が持つ本当の価値を理解できたのです。
そうした一人ひとりの想いが一つになって、デンソーの競争力や競合優位性が形づくられている——だから私も自信をもって仕事ができるのだと、志を新たにしました。
今度は私が、背中を押したい
そうした経験から得た多角的な視点は、新たなチャレンジにも繋がりました。グローバル連携の強化はその一例で、拠点ごとに分かれた調達の機能を横串で連携・強化できるよう、グローバルのバイヤーがアクセス可能なツールや体制の立ち上げ、そこでの情報共有などに尽力しました。というのも調達部門では、複数拠点で同じサプライヤー、同じものに対して別々で交渉・購入していることも多くあり、グローバル全体で調達戦略を検討したり、ボリュームを活かした価格交渉をしたり、といった形で他拠点との連携がとても重要になってくるのです。
このチャレンジは、とても視野が広がる機会となっており、いい経験になっています。何よりグローバルな仕事であることがモチベーションを高めてくれます。英語を使ってグローバルに働きたいということも、入社当初からの希望でした。半期に1度の上司とのキャリア面談でも、これからどんなことにトライしたいかということは常々伝えていたのです。自己変革を前向きに受け止めて、背中を押してくれるのは、デンソーならではですね。
実は、調達の仕事を経験したからこそ、調達の枠にとらわれない幅広いキャリアを考えるようになりました。長く調達の仕事に携わってきて、初めの頃よりも高い視点から物事を見られるようになったからです。デンソーの事業を伸ばしていくために、「自分にできることは何だろうか」と考えたとき、技術には技術の、品質には品質のスペシャリスト達がいる——。答えは、やはり“人”でした。育てていただいた1年目、頼らせてもらった2年目、自ら周囲を巻き込んでいくようになった3年目以降。そこにはいつも心強い仲間がいました。“人”はデンソーの強みです。
だから次は私が、その仲間を集め、一人ひとりが最大限力を発揮できる環境をつくりたい。これまでの業務で培った経験を最大限に発揮できるのは、まさにこうした組織づくりの領域だと考えています。入社前に私が感じた“人”の魅力を、伝え続けていきたい、そして今度は私が背中を押していきたい。それが今の私の想いです。
これから仲間になる方へ



















「こうしたい!」を応援してくれる場所
「上司がこう言ったからこうせよ」ではなく、「自分はこう考えるからこう進める」ということを尊重してくれる会社ですから、主体的に働きたいという人にはもってこいです。
もちろん、ひとりぼっちにはさせません!
教えることも、サポートすることも、ときには雑談の話し相手になることも大歓迎ですよ。