Interview

安藤
職種:生産技術
部門:生産技術部門
専攻:大学院 機械システム専攻
入社の決め手は“強さ”ではなく、変化に強い“しなやかさ”
就職活動において最初に重視したのは、技術力の高さ。
学生時代は機械工学を専攻し、高速で物体が衝突した際に起こる現象を解明する衝撃工学を学びました。研究室で、人工衛星と宇宙ゴミの衝突事故を防止する研究に取り組んだことで「科学の力で社会の役に立ちたい」という想いが強くなり、高度な技術を扱う環境でこそ大きな価値を生み出せると考えるようになりました。
一方で、将来の可能性を狭めたくなかったため、志望業界はあえて絞らずに就職活動をスタート。大学で開かれていた企業説明会には時間が許す限り参加し、最終的には50社以上を比較したと思います。その中から最終的にデンソーを選んだ理由を一言で表すなら、“強さ”と“しなやかさ”のバランスです。
明確にその印象を持ったのは、合同説明会に参加し、社員の方と会話を交わしたときのことです。自社の強みだけでなく、当時の課題や弱みも率直に語ってくださり、その誠実さとロジカルさに強い信頼を覚えました。どの会社も自社の強みは語れるものですが、シビアに見るならそれは過去の積み上げの成果です。
私は、変化の激しい時代を乗り越えていくためには、自分たちの立ち位置や課題を客観的に捉え、次に何を伸ばすべきかを考えることで、進化し続けることが重要だと考えています。デンソーの社員から感じた姿勢は私の価値観と重なりました。
また、若手から大きなフィールドで挑戦できることや、個々人が選択する働き方や価値観の多様性を受け止める土壌があることから、「ここなら成長できる」と感じられたことも、デンソーへの入社を決めた理由でした。
実際に入社して想像以上だったのは、就職活動の中で魅力的に映ったロジカルでしなやかな印象が、特定の個人や部署に限ったものではなく、会社全体の文化として根付いていたことです。複数部署を経験する中で、論理的に考え抜く姿勢はどこでも共通して求められ、私自身の強みとしても磨かれていきました。
現場から全社のモノづくり企画へ、視野を広げてきたキャリア
私のキャリアは製造現場からスタート。生産技術者として、工場で生産準備や生産技術開発の業務に従事し、そこから全社の製造部門の生産支援へ役割を広げてきました。現在は、全社の製造企画として、グローバルを含むデンソーグループ全社を対象とした“製造人財戦略”を担っています。簡単に言えば、人の力を最大化し、競争力を高めるために、各工場で起きている課題を全社視点で整理し、仕組みとして改善する仕事です。現場目線と全社目線のハイブリッドが求められる仕事でもあり、入社以来培ってきた経験が横断的に活かされています。
入社して最初に配属されたのは、タイヤの回転速度を測る車輪速センサーの製造部門でした。その後、入社2〜4年目には生産技術としてメキシコや中国向けラインの立ち上げを任されました。若手の段階で数億円規模の投資を伴うグローバルな仕事を担えたことは、モノづくりの本質や現場のリアルを深く理解する大きな糧になりました。
5~7年目には製作所を異動し、携わったのは次期型センサーのコンカレント開発(設計段階から生産技術が関わる取り組み)です。このとき初めて本社の生産技術部と一緒に技術開発に取り組んだのですが、同じ生産技術部門でも、現場と本社では担ってきた役割や知見が異なることに気づきました。ここで身に付いた「まずは互いの背景や文化の違いを理解する」というスタンスは、その後の全社横断業務に欠かせない土台となりました。未知を前向きに受け入れ、素直に学ぶ姿勢が習得できたことも大きな財産です。
その後、8年目に自ら希望して異動した生産調査部は、全社横断で生産現場を支援する部門。AI・DXの潮流が変わっていく中で、モノづくりそのもののかたちも変わっていく。このような変化を捉え、一つの製造部だけでなくより多様な製品や工程に触れたい、モノづくり全体という大きなテーマに向き合いたいと考えたからです。
ここでは各製作所のライン改善活動に入り込み、製造部メンバーと協力してボトルネックの特定に取り組みました。2週間という短期間で“ラインの出力を上げる”という結果を出せたことに加え、パワートレイン・予防安全・サーマルシステムといった異なる事業領域を横断した経験は、“事業ごとに培われてきた技術的な強みは多岐に渡り、また抱えている課題も異なる”という理解がさらに深まることに繋がり、今の企画業務で現場と対話する際にも活かされています。
入社から現在までの10年間を振り返ると、フィールドが変わるたびに視野が広がり、より高いレベルの課題に挑戦できるようになったと感じています。
現場と全社、両方を知っているからこそ“本質”にたどり着ける
全社の製造企画に異動してからは、これまで以上に大きな規模感で現場の本質課題に向き合えるようになりました。現場全体が力を発揮しやすくなる仕組づくりに携われるダイナミックさを感じられます。直近取り組んだテーマは大きく2つ。
1つ目は、製造部門全体の競争力向上です。製造部での経験から、より広い視野で全社の現場を強くしたいと考えるようになりました。ただ、一つの製造部で働いてきた自分にとって、全職場の実態を理解することは簡単ではありませんでした。そこで実際に工場へ足を運び、作業を担うメンバーから職場全体を見ている責任者まで、立場の異なる多くの方と対話を重ねながら、業務の実態を整理しました。そうした気付きを形にし、業務内容や業務量を可視化するツールを開発しました。
この取り組みをきっかけに、DX・自動化や人事制度を担当する部署との連携が広がり、業務削減や制度改定に繋がるなど、製造の最前線で働く人たちがより力を発揮できる環境づくりを実現しました。製造部の仲間から「働き方が改善された、ありがとう」と言ってもらえたことは率直に嬉しかったです。
2つ目は5年後・10年後の製造人財の採用・育成をどう考えていくべきか、その方向性と戦略を具体化することです。会社のビジョンと照らし合わせて、具体的にどの現場で・誰が・どのスキルを・どれだけ必要とするのか。そのための構造的な計画を、人事・育成部門や各専門技術部門と連携しながら形にしています。こうした仕事で重要なのは、現場と経営、それぞれの視点を深く理解し、その接点を見極めながら考えることです。製造の現場には日々の仕事の中で培われた知恵があり、経営には全社最適を実現するための意図があります。その双方を理解し、橋渡しすることで、はじめて実現力のある最適解が見えてきます。今私がこの役割を担えているのは、さまざまな立場を経て得られた視点があるからです。
また、企画をロジカルに正しく立てられても、現場の想いや実態を理解できていなければ、思うように進みません。私は新人として製造部に配属され、実際に現場で働いた経験から、工場で働く人たちが何を大切にし、どのような進め方に負担を感じやすいかを理解しています。その感覚をもとに、現場の状況や想いを踏まえた関わり方を意識しながら、伝え方や進め方を工夫し、製造部門のメンバーと一緒に企画を前に進められることが強みだと感じています。
加えて、製造部時代に一緒に働いた仲間とのつながりも活きており、そのときに築いた信頼関係が企画推進を後押ししてくれています。そして最も大切にしているのは、原理原則に立ち返り、「何のためにやるのか」を問い続ける姿勢です。全社の製造企画を担当してからは特に、「会社を良くするためにやる」「組織の競争力を上げるために一緒に取り組みたい」という想いを、決して表面的な言葉ではなく自分自身が心の底から持ってこそ、相手に伝わり、良い企画が実現していくのだと実感しています。
幅広い事業の経験が、考え抜く力を育んでくれた
これまでのキャリアを通じて感じるデンソーの一番の魅力は、事業領域の幅広さがもたらす成長機会の多さです。多岐にわたる事業一つを取っても、拠点や製品が変われば文化・価値観は異なります。こうした社内のさまざまな文化を越境した経験は、単にスキルの幅を広げるだけでなく、多様な価値観をつなぐファシリテーション力や、複雑な課題の核心を見つけ出す力を自然と鍛えてくれました。多様な事業を展開するデンソーだからこそ、複数の領域を経験する中でそういった成長機会を得られるはずです。
そして今の時代、一つの領域だけに固執していると、会社も個人も市場価値を維持することが難しくなってきていると感じています。その点デンソーは、外部環境の変化に応じて事業構造そのものを柔軟に変えていく力を持っており、これは組織として大きな強みだと思います。
また個人にとっても、そうした変化の中に身を置きながら成長できる機会が非常に多いと感じています。入社前から感じていた”論理的に物事を考える文化”が会社全体に根付いているのも、こうした多様性と変化を前提とする環境があるからだと思います。
私は今後数年間、現在担当している“製造人財戦略”をより精度の高い形に落とし込み、5年後・10年後のデンソーのモノづくりの土台をつくることに力を注ぎたいと考えています。その過程で、将来的に再び製造の現場に戻るのか、全社の製造企画として幅を広げていくのか、自身の進むべきキャリアを見極めていきたいです。全社の製造企画として、広い視野で現場の本質的な課題に取り組むことには大きなやりがいを感じています。一方で全社最適の視点を改めて製造現場に持ち帰ることで、自分ならではの価値創出ができるのではないかという感覚も持っています。
どちらの道を選ぶことになっても、“人と組織を通じて、モノづくりの未来に貢献する”という軸は変わりません。変化に向き合いながら、自らキャリアを選び、成長し続けたい方にとって、デンソーは大きな可能性がある場所だと感じていますし、私自身もこれから先、この環境をフルに活かしながら挑戦を続けていきたいと考えています。
これから仲間になる方へ



















デンソーには広大な成長と挑戦のフィールドがあります
デンソーには、若手のうちから裁量を持って仕事に取り組めるチャンスが豊富にあります。
また、上司が対話を大切にし、一人ひとりのキャリアの想いに向き合ってくれる組織風土もあります。
自分自身の価値観と丁寧に向き合いながら、挑戦と成長を積み重ねていける環境を、ぜひ前向きに楽しんでほしいと思います。