個人インタビュー 多くの人たちの支えが、世界へ挑戦する力と勇気をくれた

Profile

島田

職種:生産関係職

所属:製造部門

専攻: 聴覚総合支援学校 産業工芸科

  • #障がいのある方へ
  • #インタビュー

「ここでなら挑戦できる」と思えたから、デンソーを選んだ

スパークプラグ(エンジン内で火花を飛ばし、燃料に着火する部品)の出荷検査を担当して、もう12年になります。毎日数千本のプラグを一本一本、目で確かめながら不良品を見つけていく仕事です。最終工程だからこそ、ここで見逃したものはそのまま世に出てしまう。デンソーの一員として貢献したいと思った入社初日の気持ちを忘れることなく、今も前向きに働き続けています。

私は母を通じてデンソーを知りました。母も聴覚に障がいがあり、以前デンソーで働いていたことがあります。卒業後の就職先を相談したとき、母は「デンソーには障がいのある社員もたくさん働いている」「すぐに相談できる環境が整っていてコミュニケーションにも配慮されている」と話してくれました。それを聞いて、デンソーでなら安心して働けるかもしれないと思い、見学会に申し込みました。

会社見学会では、聴覚に障がいがある先輩から直接お話を聞く機会があり、母から聞いていた話をあらためて実感しました。会社見学会で特に印象に残っているのは、働きながら全国障害者技能競技大会(アビリンピック)に向けて努力されている先輩の話を聞いたことです。仕事に真剣に取り組みながら、業務以外でも自分の目標を持ち、前向きにがんばっている姿がとても素敵だと感じました。自分もその先輩のように前向きに働き、デンソーの一員として少しでも貢献していきたいと思い、入社を決意しました。

入社当初は、上司や職場の方とうまくコミュニケーションが取れず、悩んだ時期もありました。そんなときも、周囲の方がすぐに気付いて、一緒に上司と話をしてくれたことがありがたかったです。

コミュニケーションに対する意識が変わったきっかけは、社内の手話サークルでの出会いでした。同じ障がい、同じ悩みを抱える先輩に相談に乗ってもらい、境遇の近い先輩の話を聞くうちに、自分は”誰かに助けてもらうこと”を待っていたのではないかと気付きました。そこから、”自分から発信することの大切さ”を実感し、少しずつ自分からコミュニケーションを取れるようになっていきました。“周囲に合わせてもらうのを待つ”のではなく、“自分から動く”。それが今も続く、私が大切にしているコミュニケーションへの意識です。

スピードを追うより、品質と向き合う

入社当初、検査スピードで周囲についていけず、落ち込むこともありました。先輩は1日に数千本の検査をこなしていたのに、私はその半分が限界で、その差を毎日突きつけられるようでした。この工程の最後の砦であるにもかかわらず、「不良を見逃してしまうのではないか」という不安と焦りが常に頭にありました。

そんなときに先輩から教わったのは「速さも大切だけれど、焦らずに自分のペースで進めればいい」ということ。検査の仕事は集中力も必要ですし、すぐに身に付くものではありません。だからこそ、日々の積み重ねを大切にし、焦らず取り組むことがポイントになります。

今は品質を最優先に考えて仕事をしています。毎日の”品質第一”という意識の中で働くうちに、本当に大切なものが見えてきました。会社支給のスマートフォンで前日の不良情報を確認してから検査に臨む。小さな違和感でも、すぐに上司に報告する。12年間の積み重ねが、今の自分をつくっています。

アビリンピックで、自分の可能性を知った

学生の頃からアビリンピックの存在は知っていましたが、自分にも参加するチャンスがあるとは思っていませんでした。国際大会に出場し2位を獲得した先輩の影響もあり、自分も挑戦したいという気持ちが強くなり、出場を決意しました。

しかし実際に取り組んでみると、競技で求められるスキルと、普段の検査はまったく違う。細かく正確な電子部品の組立作業で、思うようにいきませんでした。練習を重ねて県大会に出場はできたものの、次の年にまた同じようにできる自信がなく、「もうアビリンピックへの出場は諦めよう」とさえ思いました。それでも上司が「去年やり遂げたんだから、今年もできる」と背中を押してくれました。職場の方たちからの応援もあり、周囲の期待に応えるために、もう一度挑戦することにしました。

練習中、指導者から言われた言葉が今も心に残っています。「自分のペースとやり方があれば大丈夫。練習の積み重ねがある。自分に自信を持って」。それはかつて検査の仕事で先輩から言われた言葉と重なるものでした。

そこから3年間努力を重ねた結果、県大会を経て全国大会で1位。国際大会への出場という、入社前には想像もしていなかった経験をすることができました。国際大会では目標には届きませんでしたが、世界の舞台で全力を尽くしたことが、自信になっています。

アビリンピックでの経験は、仕事への向き合い方を変えてくれました。以前は苦手なことに挫折したり諦めてしまったりしたことがありました。でも今は、たとえ苦手なことがあっても、諦めずに自分で考えて周りの力を借りながら前に進む。「できない」ではなく「どうすればできるか」を考えることが、自分の仕事のスタイルになりました。

支えてもらった分だけ、今度は支える側へ

今は国際大会出場者として、後輩へ指導する立場になりつつあります。県大会に向けた指導はひと区切りし、これからは全国大会を目指す後輩たちへの指導に向けて準備を進めています。

指導で一番難しいのは、”伝え方”です。自分では分かっていても、相手にはうまく伝わらないことがあります。相手の立場に立ち、どのように伝えたら理解しやすいかを考えることで、伝えたいことが伝わると実感しています。その教え方は、職場で新人や期間従業員の方へ指導する際も活かされています。アビリンピックでの経験を通して身に付いたこの“姿勢”は、現在の指導にも繋がっていると感じます。

入社してから今まで、本当にたくさんの方に支えてもらいました。母の言葉、先輩のアドバイス、上司の後押し、職場全体の理解。そのすべてがあったからこそ、安心して挑戦できた。これからは私が、その”支え”になりたいと思っています。

障がいの有無にかかわらず、同じ目線で情報を共有し、同じ目標に向かって働ける職場がここにあります。私にとってデンソーは、安心と挑戦が両立する場所です。

これから仲間になる方へ

安心と挑戦が両立する場所で一緒に働きませんか?

私がデンソーを選んだポイントは2つあります。1つ目は、障がいがあっても安心して働けるか。2つ目は、前向きに仕事に取り組めるかです。一人の社員として期待され、想像以上の役割を任せてもらえることが、前向きに取り組む力になります。アビリンピックへの挑戦も、仕事の成長も、支え合う仲間がいるから実現できます。