日本の製造業の輝きを
取り戻したい

岡本 芽生May Okamoto2017年新卒入社
トヨタ部 (トヨタ向け営業) 所属

高校と大学時代に2度の海外生活を経験。大学卒業後、2017年に事務系総合職としてデンソーに入社し、トヨタ向けの営業部に配属。4年間HUD(ヘッドアップディスプレイ)を担当した後、2021年からエアコンシステムや輻射ヒーターの拡販業務に従事。趣味は、おしゃべり、美味しい食べ物・お酒、海外・国内旅行、とにかく人と何かすることが好き。

09社員の実現したいこと

オーストラリアへの移住経験。
そこで実感した日本のモノづくりの凄さ。
しかし、数年後再び訪れた時に、
様変わりした状況を見て心に湧き上がった
「どうにかしたい」という思い。
それが今も、彼女の原動力になっている。

なぜ、そう思うのか?

15、16歳の頃、オーストラリアで家族と共に暮らしていたことがある。日常生活の中には日本製のモノがあふれていて、日本のモノづくりの凄さを実感した。その時は一年で帰国したのだが、「いつかまたオーストラリアに戻りたい、今度は一人で生活し、色んなものを吸収したい」、日本に帰国してからもそんな想いを持っていた。

そのチャンスがやってきたのは、大学時代。交換留学制度を使って、二度目のオーストラリアへ。しかし、そこでは何もかもが様変わりしていた。一度目の渡航からわずか7年後のことだったが、日本製のモノはほとんど無くなっていて、学生寮のテレビも、周りのみんなが持っているパソコンやスマホも、すべて中国や韓国製に置き換わっていた。予想外の状況にショックを受けた。また留学先ではビジネスを中心に学んでいたのだが、どの教科書にも「日本のモノづくりの凄さ」が書かれているものの、最後は決まって「今は他のアジア諸国の台頭により、かつての輝きは…」というような話で締めくくられていた。

日本の代表でもなんでもない自分なのに、そのことがとても悔しかった。同時に、まだ何も知らない学生の身分でありながら、「日本の製造業の輝きを取り戻したい」という思いが心のなかに湧き上がってきた。その気持ちは、今も私の中に強く残っている。

なぜ、デンソーだったのか? どこに惹かれたのか?

「愛車」という言葉があるように、多くの人が愛着を持ち、たくさんの思い出を作ってくれるクルマ。私もその存在自体が好きで、クルマで移動する時間も好きだった。それは、大のクルマ好きである父の影響も大きい。幼い頃から、休みの日はクルマに乗って、家族みんなでいろいろな場所に出かけた。夏は避暑地へ。冬はスキーへ。車内の空間だからこそ話せる話題も含めて、家族との楽しい思い出はいつもクルマと共にあった。

クルマに関われば、今後もずっと人の笑顔を支えていける。そう思い、就職活動での志望業界は迷わずクルマ業界を選んだ。また、一つの製品に対して愛着とこだわりを持って仕事をしたい、育てあげていきたいという理由で、クルマ業界の中でもメーカーを志望した。最終的に自動車メーカーも含め複数企業の内定をいただいたが、複数のメーカーに対して幅広く貢献できる自動車部品メーカーが自分には合っていると思い、デンソーへの入社を決めた。

あのとき生意気なりにも感じていた「日本の製造業の輝きを取り戻したい」という気持ち。それを叶えるための、私にとってのいちばんの場所だと思った。

今、そして、これから。何に注力していきたい?

私は入社以来、営業の道を歩んでいる。最初に取り組んだのは『HUD(ヘッドアップディスプレイ)』の拡販・採算改善。HUDは、フロントガラスに速度やナビの矢印などの運転に必要な情報を投影する製品で、そのユニークさやコンテンツとしての可能性に面白味を感じながら仕事に取り組んでいた。「みんなは何が見えたら嬉しいかな?何に役に立てるかな?」を見つけるために、製品体感会やワークショップを開催する等、他のデンソー営業職がやっていないような拡販活動も実施した。

そして現在は、エアコンシステムに加え、『輻射ヒーター』を担当している。輻射ヒーターは、膝あたりを電気毛布のようにポカポカ温めるとともに、通常のエアコンよりエネルギーを使わない「エンドユーザーに嬉しい」&「地球にも優しい」製品。今後増える電気自動車とも相性が良いと言われている。しかし、まだエンドユーザーがお買い求めやすい価格にはなっていないため、その課題解決に向けてチーム一丸となって取り組んでいる。

私が仕事をする上で大事にしていることは、エンドユーザーの喜ぶ顔を想像しながら働くこと。OEM向け営業だと、ついつい目の前にいるお客様のことしか視界に入らなくなることもあるが、その先にはエンドユーザーが必ず存在する。エンドユーザーに価値を届けられないものは、自動車メーカーであるお客様にとっても価値あるものではないはずだ。「ただ、ただ、たくさんの人の喜ぶ笑顔を見るために。クルマとの幸せな思い出づくりに貢献するために。」どんなミッションの中でも、その思いをぶらさずにこれからも進み続けていきたいと思っている。

働くなかで感じるデンソーの魅力は?

一言でいえば、人間的に魅力的な人が多いところ。頼りがいのある芯と優しい心を持ち、常に利他的に、誰かのためを考えて動ける人たち。そんな人たちと一緒に仕事ができる環境に「私は本当に恵まれているな」と感じている。

そして、そんな仲間たちが汗水たらして開発している製品やサービスを背負って、最前線でお客様と接することができる営業という仕事に、この上ないやりがいを実感している。私にとっての営業は、単にモノを売る仕事ではなく、仲間の熱い想いを外に拡げる仕事、そしてお客様を通じてエンドユーザーや社会に喜びを届ける仕事だと思っている。

大変なことや苦しいことももちろんあるが、それでも自然と自分の力を出し切りたいと思える会社、それがデンソーという会社なのだと思う。