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開発

自動運転システムに携われることが大きな誇り──ゼロから学び、技術の道へ飛び込んだ若手社員

眞木 菜奈美Nanami Maki

AD&ADASシステム技術部

  • 大学教育学部 宇宙物質科学専攻 卒業
  • 2018年デンソー入社
  • 2018年~現在AD&ADASシステム技術部 配属

業務内容

AD&ADASシステム技術部はどんなお仕事ですか?

AD&ADASシステム技術部では自動運転や先進運転支援に関わる製品の技術開発を行っていて、その中で私が所属している部署ではGSP(Global Safety Package)と呼ばれる、ドライバーの運転を支援する製品を担当しています。GSPは、車両や道路などの形状を検知する「ミリ波レーダー」と、カメラで自車の前方環境を検知する「画像センサー」を組み合わせた、安全性能向上に貢献するシステムです。

その中での眞木さんの役割

GSPは様々な車種に搭載されるのですが、どんな車種に載せてもアプリケーション(AEBやACCなど)の変更が最小限のカスタマイズで済むように、車とGSPのインターフェースとなる部分(IOLayer)を可能な限り共通化し、車種による違いを吸収しようとしています。私はそのIOLayerの仕様開発・設計・評価を担当し、高い品質で世に送り出せるよう日々取り組んでいます。また、チーム内の開発のスケジューリング、マイルストーンに対する進捗の管理、工数の振り分けなど、チームメンバー(正社員が約4人、外部委託が5~6人)のマネジメントも併せて担当しています。
※AEB: オートマスエマージェンシーブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)
※ACC:アダプティブクルーズコントロール(車間距離制御装置)

相関図

これまでで一番印象的だったお仕事は?

3年目のころ、IOLayerの新しい仕様開発の主担当として全体管理をしていたときのことです。開発すべき機能やタスクがかなり多かったので、自分でも多くの実作業を抱えてしまった結果、チーム内のマネジメントまで手が回らず、チームの作業の滞りや手戻りが発生したのです。かなり辛くて落ち込んでしまったのですが、経験豊富なチームリーダーにアドバイスをもらい、次の開発では初期段階でしっかり準備することを徹底しました。すると、全体の見通しができるようになり、私が抱える実作業も半分以下にできたため、滞りなく開発を完了できました。苦い思い出ではありますが、自分の成長を感じられた経験として、今でも印象に残っています。

働き方

職場環境や雰囲気はどんな感じですか?

チームメンバーとのコミュニケーションが多く、日常的に細やかな相談をしています。同僚・上司含め、報告や相談は素早くすることを心がけていますね。みんなでひとつの目標に向かって動いていることもあり、自分の仕事が終わっても、負荷が高そうなメンバーがいれば「手伝えることはありますか?」と声を掛けて助け合っています。入社当初からの環境なので当たり前のことだと思っていましたが、改めて考えると良い風土だと実感しています。コロナの前までは、みんなでよく飲み会をしたり、休日はゴルフに行ったりすることもありました。

ワークスタイルについて

現在は週1日程度出社で、そのほかの平日は在宅勤務をしています。忙しい日が続くと、たまに「なんでこんなに仕事しているんだろう」と思うときもあるのですが(笑)、そうなったときはなるべく早く仕事を終えるなど、自分の中でON/OFFを切り替えられるよう意識しています。また、好きなアーティストのイベントやライブのためなら有休は惜しまず使う、というルールを自分の中で作っているので(笑)、有休もしっかりと取れています。仕事の山場では休めないこともありますが、それ以外の時は「しっかり休もうね」という雰囲気がチーム全体にあります。

スケジュール表

休みの日の過ごし方

カメラ友達と写真を撮りに行ったり、カフェ巡りやショッピングをしたりしています。音楽フェスやライブにもよく行きますよ。日によっては、1日中自宅でネットフリックスを見ていることもあります

就職活動

就職活動はどんな風に進めていましたか?

科学が好きで、教員の道を目指そうと思い教育大学へ進学したのですが、教室内の生徒にだけ科学のおもしろさを伝えるよりも、もっとフィールドを広げて、社会全体の中で科学のおもしろさに気づくきっかけを作る側になりたい、と就職活動の中で思うようになりました。でも、自分が志望した業界にはOGやOBの方や大学の推薦枠などがまったくなくて。合同説明会などで直接人事の方を捕まえて話を聞きに行ったり、「名刺をください」とお願いしたりと、とにかく自分で売り込んでいました。今思えば、かなり体当たりな就職活動でしたね(笑)

どうしてデンソーを選んだのですか?

『クルマ』って、日常生活の中で出会う部分が良いですよね。自動車業界を志望したのも、かつての自分と同じように、子どもたちがおもしろいと思える社会をつくる側になりたいと思ったからなんです。その中でより多くのカーメーカーに関われるサプライヤーのフィールドの広さに魅力を感じ、デンソーを選びました。

仕事で役立ったスキル、入社後に身に付けたスキル

大学の専門が今の仕事とかなり異なる分野だったので、入社後に一から身に付けたスキルのほうが多いです。モデリング設計・評価をするためのMatlabやSimulinkを扱うスキルだったり、他の人に自分の開発内容をわかりやすく伝えるためのプレゼン能力も習得できました。さらに、業務遂行のために計画を立てて進めるマネジメント能力も、少しずつ精度を上げられてきたなと実感しています。

キャリアアップ

これから頑張っていきたいこと

自分のやりたいことを仕事にできている今の分野で働き続けられたら良いなと考えています。
今担当している製品は事故を減らすことに直結するので、この仕事で何万人もの命が救われると思うと、大きなやりがいを感じます。あと、自分の仕事を人に話すときに「自動運転に関わっているんだよ」という説明をすると、「先進的だね」「すごいことをやってるんだね」と言ってもらえることが、自信やモチベーションにつながっています(笑) ただ、やはり忙しい部署なので、今後働き続けていくためにも業務の効率化やプロセス化を常に念頭に置き、改善していきたいですね。

最後に、就職活動中の方にメッセージを!

私にとってデンソーという会社は手が届かない存在だと思っていました。しかし自己分析をすればすればするほど、自分のやりたいこととマッチしているのはデンソーしかないと気づき、できることをすべて実行して就職活動を行いました。結果として発言に自信を持ち堂々と振る舞うことができ、良い方向につながったのではないかと思っています。就職活動は、自分の強みは何か、入社後どのように活かすのか、何を実現したいのか、具体的に突き詰めて考えることがとても重要です。面接官が「会社に入ったらこんな人に成長するだろうな」と想像できる人であることの方が、ESのエピソードよりずっと大切。人生を左右することですから、自分の軸をぶらすことなく、どんな風に生きていきたいのかをじっくりと考えて決めてほしいなと思います。