Interview

大変革期を勝ち抜くために、営業にできること

広島支店・タイ・中部営業部と、様々な角度から営業という仕事を見つめてきた柏木さん。デンソーの営業とは?という問いに向かい続ける、そのこだわりにCore Discoveryチームが迫りました。

2011年入社

柏木 勇登(かしわぎ ゆうと)

営業・技術営業 中部営業部

点ではなく面でお客様と関わる営業

現在担当されている業務について、教えてください。

現在は、スズキ自動車様のインド市場向け共同開発製品のプロジェクトを担当しています。

営業でありながら製品開発プロジェクトに携わるというのは、どんな役割を担っているのでしょうか?

通常、デンソーの営業は価格交渉や納入管理など様々な役割を組織内で分担することが多いのですが、このプロジェクトでは営業という立場から、お客様が目指されているものの具現化し、製品企画~価格設定・生産・納入まで落とし込んでいきます。製品を売るという「点」ではなく、ものづくりのプロセスという「面」でお客様に関わることが出来るのが、この仕事の特徴であり面白さです。

知識や交渉スキルだけではない世界

ずっと同じお客様を担当されているのですか?

初期配属は広島支店で、現在とは別のお客様の担当でした。その後業務トレーニーとしてタイで2年間仕事をし、現在(本社・中部営業部)に至ります。

ここまで、具体的にどんな成長のステップを歩んできたのでしょうか。

はじめは、価格交渉業務を担当しました。営業はもちろんクルマの知識もない状態からスタートしたので、「どうすれば当社を選んでいただけるのか?」「どうすれば双方が納得のいく価格設定ができるのか?」など、まさに悪戦苦闘でした。

知識を身につけていくのも大変ですね。

そうなんです。ところが、お客様のところへ通ううちに、先方のエンジニアの方から車両技術について教えて頂けるようになったんです。まさかこんな機会があるとは思ってもいなくて。クルマのことも技術のことも、一気に好きになりましたね。

これは、嬉しいですね。

はい。タイ時代には、お客様の海外拠点トップの方と直接交渉する機会も頂けました。それまで私は「いかに先方の上位の方に納得してもらえるか」を目指していたのですが、実際の交渉の場に立ってみると、もう、世界が違う。知識量や交渉のスキルだけではなく、交渉前後の流れづくりや、高い視点や大局観みたいなものを持つことが大切だったんです。トップの視点を疑似体験できたことが大きな収穫でした。

「真のパートナー」としてのデンソー営業

他の営業社員のインタビューでも語られていた「売るだけではない」という考え方が、デンソー営業のCore(らしさ)だと感じます。

そうですね。お客様によって、目指されているものやエンドユーザー様のターゲット、そしてこだわりが異なります。それをふまえた上で、“お客様にとってベストな提案“ができる「真のパートナーとしての営業」を目指しているということなんです。

中立というか、第三者的な立場に近いですね。

はい。目指すものに照らしたときにベストと思えないことであれば、たとえお客様のご要望であったとしても「NO」とお伝えすることもあります。

正しいことではありますが、かなり勇気が必要ではないですか。

だからこそ、誠意をもってお伝えすることが大事だと思っています。ただ「NO」と言うのではなく、本質的な課題やより良い案をセットでご提案し、さらに対話を重ねていく。これこそが、デンソー営業の先輩方が大事にしてきたことであり、積み重ねてきたお客様からの信頼なんです。今日の営業活動はこの上に成り立ってるんだなと感じています。

大変革期を勝ち抜くために、営業にできること

今、自動車業界は大変革期を迎えています。デンソーの営業の役割はこれからどのように変わるのでしょう。

何というか…これまでにない製品やサービスを生み出していくために、私たち営業は社内をもっと強力に牽引する存在になるべきだと思っています。デンソーに限った話ではありませんが、会社が大きくなればなるほど、変化やリスクを取ることに及び腰になりがちです。そして、お客様が目指されているもの、つまりモビリティ社会が向かう先を最も理解しているのは、私たち営業です。お客様の声を代弁しつつも「お客様がそう言っているから」ではなく、先ほどお話した第三者の視点で変化の必要性を社内に発信し、牽引する存在でありたいです。

柏木さんご自身は、どんな挑戦を続けていきたいですか?

自身の経験をふまえて、営業パーソンの役割や求められるスキルを高めていくことにも興味があります。どんな仲間を採用し、どうやって力を高めていくべきか。一人一人が持っている能力を最大限に発揮できる環境づくりにもチャレンジしていきたいです。