仕事を知る

人事

経営方針と現場が歩み寄るより良い人事制度を──いきいきと働ける環境づくりを目指して

杉浦 秋彦Akihiko Sugiura

人事部

  • 大学文学部
  • 2016年デンソー入社
  • 2016年~現在人事部 労政・技能人事室

業務内容

人事部はどんなお仕事ですか?

従業員が入社してから退職するまで、いきいきと安心して働くことができるための施策を企画・運用することが人事部の仕事です。その中で私の所属する”労政・技能人事室”では、自分の腕ひとつでモノをかたちにする『技能職』と呼ばれる方たちの人事を担当しており、将来を担う人財の採用、モチベーション高く働くための評価・処遇、安心して働くための勤務・労務など、携わる分野は多岐にわたります。私の具体的な取り組み事例をお伝えすると、2022年度から始まったプロジェクトで、60歳以上の方の定年後再雇用制度の改定を行っています。全国的に高齢化が進み、当社でも60歳以上の方の比率が増えていくことが見込まれる中、再雇用者にいきいきと働きがいを感じながら活躍してもらうために、賃金や勤務体系といった労働条件を見直す取り組みをしているところです。

その中での杉浦さんの役割

技能職にふさわしい制度づくりや新たな運用方法を推進しています。制度の変更にあたっては、実際に職場や本人の嬉しさに繋がることを大事にしています。自動車業界の動向や各種制度、法改正や他社の動きなど、社内外の環境変化を踏まえ、会社視点で目指す方向性と職場/本人目線の実情との折り合いをつけながら、人事制度の企画、運用を検討することが私の役目です。また、新しい制度を作る際は、多種多様な職場があるため、どうしても職場ごとに適用しづらい面が出てくるので、実情把握のために現場に出向いています。実情にあわせた形で、職場ごとに運用をカスタマイズすることもあります。

相関図

これまでで一番印象的だったお仕事は?

技能系の役職制度改定の仕事が印象に残っています。この制度改定は、すべての技能系社員に影響する話であったため、制度導入から運用定着に至るまで、技能系社員の在籍する職場に足を運び、意見交換をしながら進めていきました。人事というと、会社の方針などを背景に、『こういうことをやりたい』と理想論から入ることが多いのですが、それをそのまま現場に浸透しようとしてもなかなか思うようにはいきません。職場の方と一緒になって、課題を一つひとつ潰しながら実際に機能する形にしていきました。デンソーでは、“現地現物”をあらゆる仕事の基本としています。モノづくりの現場に何度も通い、面直での対話を繰り返したことで、繋がりが生まれ、血の通ったコミュニケーションができるようになったのだと思います。

働き方

職場環境や雰囲気はどんな感じですか?

昼礼でくだけた話が出来るほど打ち解けた職場で、とても居心地が良いと感じています。最近はコロナ禍の影響で回数が減っていますが、かつてはプライベートでもよく一緒に飲みに出かけていました。仕事の面では、助け合う風土があります。人事という仕事柄、例えば生産量の変動によって、急遽、人員の確保が必要になるケースなど、突発的に負荷が高まる時があるのですが、課をまたいで仕事を割り振るなど、互いに助け合う場面が少なくありません。

ワークスタイルについて

北海道に妻と産まれたばかりの子どもがいるので、テレワークを活用しながら仕事と育児を両立しています。オンラインではできない仕事もあるので、必要に応じて出社しています。現地現物のコミュニケーションをする際は、2週間かけて全11拠点の製作所を回るなど、まとめて出張する形で調整することもあります。

スケジュール表

休みの日の過ごし方

今は育児が中心です。以前は、お酒が好きなので、週末に同僚たちと連れ立って昼間から飲みにいくこともありました。

就職活動

就職活動はどんな風に進めていましたか?

サービスや概念を売る仕事には、実体がないという意味でどこか懐疑的なところがあったんです。価値のあるいいモノを提供する、実体のある仕事をしたいと思ってメーカーを中心に見ていました。また、いろいろな価値観をもったおもしろい人達と関われる仕事かどうかも重視していた点です。

どうしてデンソーを選んだのですか?

世界一を生み出し続けている点に惹かれました。「当社はこれが世界一です」という会社は少なくありませんが、時代が変われば、まったく価値がなくなってしまうことだってあると思っています。その点、デンソーは世界一のものを絶えず生み出し続けています。時代や環境が変わっても、この会社なら変化に対応できるのではないかと考え、入社を決めました。また、就活当時、社員の方とお話する機会がありました。会社の良いところをアピールするなど、形式的な内容に終始する会社が多い中、デンソーだけは違っていたんです。自分の仕事の内容や意義などについていきいきと話してくれて、抜群におもしろいと感じました。こんな人がたくさんいるところで働きたいと思ったこともデンソーを選んだ理由です。

仕事で役立ったスキル、入社後に身に付けたスキル

入社してからは、等級制度・賃金制度に関する勉強会に参加するなど、人事関係の知識について幅広く勉強しました。また、文学部出身ということもあり、国語力は人事の仕事でも活かせていると思います。とくに感じているのが、言葉の意味づけの大切さです。言葉から受ける印象は人によってさまざま。人事として社員の皆さんに考え方を共感してもらう上で、これから取り組んでいくことをどう言語化していくかが重要だと感じています。

キャリアアップ

これから頑張っていきたいこと

子どもが生まれ、父親になりました。今後はますます仕事とプライベートの両立に力を入れていきたいですね。また、人事スキルの向上という点では、社労士の資格取得に向けて勉強したいと思っています。特に働き方改革が急速に進んでいる昨今においては、それに応じた人事制度やシステムを企画、運用していくために、社労士の知識が役立つのではないかと感じているからです。

最後に、就職活動中の方にメッセージを!

就職先で重要なのが、良い/悪いではなく、合う/合わないだと思います。自分が何をしたいのかをよく考えて、どこで働くかを選ぶのが良いのではないでしょうか。デンソーは自ら学び、自ら考え、自ら挑戦できる人を後押ししてくれる会社です。自分で何か成し遂げたいと考えている人にとっては理想的な環境があり、いろいろな価値観や優れた技能をもった方との出会いを通じて刺激が得られ、成長につながる会社だと思います。たくさんの方に興味をもっていただけると幸いです。