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ITデジタル

グループ17万人の働き方を変える足がかりに──全社DXを推進する支援部隊の挑戦

荒神 隆史Takashi Kojin

ITデジタルソリューション部

  • 大学理学部
  • 2013年デンソーITソリューションズ 入社
  • 2014年技術系システム開発部門 配属
  • 2016年オフィス支援システム開発部門 転属
  • 2020年株式会社デンソーと統合 ITデジタルソリューション部に所属変更
  • 2021年~現在東京支社 赴任

業務内容

ITデジタルソリューション部はどんなお仕事ですか?

ITデジタルソリューション部は、全社DXを推進する部署としてIT部門に関する窓口的な役割を果たしています。その中で私の所属する日本地域IT室 東京情報システム課は、デンソーグループ東京地区・北関東地区の「情報化推進支援」および「IT利活用推進」を行っています。「情報化推進支援」の例として、東京・北関東エリアのグループ会社十数社から寄せられるITに関する困りごとへの対応が挙げられます。日々のやり取りや定例的な会議の中で、グループ会社のIT担当者から意見を吸い上げ、問題を深掘りしてボトルネックを探り、解決策を導き出していきます。また、「IT利活用推進」としては、先進IT調査や先行適用に取り組んでいます。社内のニーズを予測し、そのニーズを満たすために技術調査や研究を行って、使いやすさやセキュリティ機能を比較検討します。社員数が少ない東京エリアで実証実験を行い、効果が出れば全社適用を促していく、という仕事になります。

その中での荒神さんの役割

東京情報システム課の中で、私は実務レベルのリーダーとしてプロジェクトの推進や、他メンバーの業務のサポートを行っています。現場の困りごとの整理や深堀りのやり方をメンバーに示したり、先進IT調査や先行適用に向けた意思決定や品質担保も担っています。
具体的な例としては、ソフトウェア開発環境の改善の取り組みが挙げられます。ソフトウェア開発の現場では、社内の標準とは異なるハイスペックなパソコンを使っていたり、自動車の動きを模倣するための専用機を使っていたりしています。
そのように標準と異なる環境下においては、セキュリティ面のリスクが不安材料となります。それを取り除くために、我々がそこに入り込んで、利便性とセキュリティを両立するためにはどうすればよいかを見極め、手を打っています。

これまでで一番印象的だったお仕事は?

入社7年目の時に、日本地域のデンソーグループ会社に対して、オフィス支援システム「Microsoft365」を導入するプロジェクトのリーダーを務めたことが印象に残っています。オフィス業務を高度化するべく、わずか1年間という短期間で80社弱のグループ会社にMicrosoft365を導入するといった一大プロジェクトでした。
プロジェクトのメンバーは6人。1人あたり10社強を受け持っている中で、メンバーごとに仕事の品質のバラつきが出ないようにすることを最も意識しました。マニュアルを作った上で、仕事のステップごとにチェックポイントを設置。導入先の会社に対して、必要な情報をきちんと説明したかなど、1つ1つ漏れがないように確認できるようなフローを作りました。その結果、目標には一歩届きませんでしたが、94%のグループ会社に導入することができました。導入が完了した直後に新型コロナウイルスが発生したのですが、このプロジェクトがあったからこそ、急激な働き方の変化に対しても、大きな混乱もなく、スムーズに対応することができたと思っています。

働き方

職場環境や雰囲気はどんな感じですか?

東京地区はちょうど良い規模感(総勢2,500名程度)のため、東京に在籍している社員との距離が近く、日常的に困りごとやニーズを耳にする機会が多いです。そういったところから、いつも課題認識のヒントを得ています。
また、非常にフットワークが軽く、いろいろなことに挑戦しやすい文化があります。意思決定が速いのも特徴で、「まずはやってみよう」という空気の中、計画をスピーディーに実行に移すことが出来ています。じっくり作戦を練ってから進めることも大切ですが、走りながら考えるスタイルも大事にしています。

ワークスタイルについて

在宅勤務、シェアオフィス、フレックス勤務といった働き方の選択肢をフル活用して仕事をしています。通院の予約などで業務を一時的に抜けなければならない場合でも、“出社→病院→シェアオフィス(or自宅)”というかたちで働く場所を限定せずに、自由度高く仕事をすることができています。
※シェアオフィスは東京地区限定で導入されており、都内80拠点近くのレンタルオフィスを社員が自由に利用することができます。

スケジュール表

休みの日の過ごし方

東京に単身赴任しているため、週末は愛知県の自宅に戻ることが多いです。平日に会えない分、 全力で家族サービスをしています。東京で休暇を過ごすときは、もっぱら「サ活(サウナ活動)」 をしています。東京には有名なサウナ施設がたくさんあるので、いろいろなところに足をのばして “ととのって” います。プチ旅行感があって開放的にマインドフルネスをすることができます。

就職活動

就職活動はどんな風に進めていましたか?

大学時代はITに関する研究を専攻していましたが、就職活動中は、システムエンジニアの世界には絶対に行きたくないと思っていました。当時はプログラミングに面白さを感じることが出来ず、ITリテラシーが極めて低かったのが理由です。志望していたのは、ゼネコンやハウスメーカー、家電メーカー、カーメーカーでした。実家で両親が建築事務所をやってる関係で、家づくりやモノづくりの世界に興味があったからです。
システムエンジニアに興味を持つようになったのは、研究室の先輩の繋がりで、デンソーITソリューションズの会社説明会に参加した時です。システムエンジニアの仕事を、家づくりにたとえてわかりやすく説明してもらったことがきっかけでした。
その後は、システムエンジニア職が、私の専攻を活かすことができ、かつ、ずっと夢だった「モノづくり」の世界にも関わることができる仕事だと知り、ITに関われる仕事を志望するようになりました。

どうしてデンソーを選んだのですか?

リクルーターの先輩と話す機会があり、理想を追求したり挑戦したりすることを歓迎する雰囲気や、ボトムアップで声を通しやすい風通しの良さがあると知ったことが大きかったと思います。
自身の性格とマッチしていると考え、入社を決めました。入社して10年近くになり、会社の統合などもありましたが、会社に対する印象は今も変わっていません。

仕事で役立ったスキル、入社後に身に付けたスキル

入社後は、苦手意識のあったITの知識・スキルをゼロから習得していきました。当時は研修期間が1年と長く、プログラミングの基礎からじっくり学ぶことができたんです。その後、実際の業務の中でシステム開発に携わって現場感を身に着けるなど、会社の手厚い育成のおかげで無理なくついていくことができました。「誰かのために役立つスキルを学んでいるんだ」と意識していたこともあってか、学生時代よりも吸収力が高かったように思います。
また、学生時代は塾講師のアルバイトを6年間していました。塾の経営者や生徒の親御さんたちなど、さまざまな大人の方と会話する機会が多く、当時身につけた対人スキルは今も活かせていると思います。

キャリアアップ

これから頑張っていきたいこと

自分がプロジェクトを推進することに関しては、ある程度できるようになりましたが、後進メンバーを育成するスキルはまだまだ不足していると感じています。
これまで自分が経験してきたことをただ押し付けるのではなく、それぞれの良いところを伸ばせるよう、メンバーに寄り添っていく力を身につけていきたいですね。そうやって強い組織を作った上で、社員の見る景色が一新されるようなITイノベーションを起こしていきたいと思っています。

最後に、就職活動中の方にメッセージを!

IT分野へ苦手意識があったとしても、私のように入社してから何とでもなります。会社が全力で応援してくれるので、社会人になってからでも技術力は身につけられるはずです。しかし、人間力のベースとなる部分はある程度、学生時代にできあがると思います。学生のうちにしかできないことをたくさん経験しておいてください。皆さんの入社をお待ちしています。